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泡沫のパティ 溶けちゃったようです

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溶けちゃったようです 

ネタバレ有り


溶けちゃったようです
まとめ先はブーン小説に花束さん

久しぶりにこの作品を読んだけど続きが読めなかった。いや、読むのが怖かった。
投下されている最中に感じた胸のざわめきが
最初に見た時と何ら変わらず突きつけられた。

多分流石死別短編では一番悲しくて、怖い話。
それでも作中の二人は幸せという不思議な話だ。

兄者視点と弟者視点の二つが書かれている。
一番惹き付けられる所として、決してどちらも悪くない訳ではない
二人とも腹の内に黒い物を抱え込んでいる所だ。

兄者も弟者も自分の保身の為に何かを犠牲にした。
言ってしまえばそれは互いの事だけど、それがとても悲しくて怖い。

弟者はいじめから解放されて、今までなかった黒い物を抱える。
兄者は必要されたいが為に、知らぬ間に黒い物を抱えていた。
二人の持つ感情は決して物語だけの話ではない。
それが更に恐怖を出すように思う。

もう一つ、この話の中で凄いのは地の文だ。
一人称で書かれている文章は、微妙な心の動きや言葉では表せにくいものを
率直に、そのままに書いている。

>好意って透けて見えるんだ。
>悪意ははっきり見えるけど。

この文章を読んで、思わず納得してしまった。
たった二行のこの言葉が胸に突き刺さる。

無論この言葉だけでなく、他にも息を飲むような言葉は沢山ある。
いじめられっこというレッテルを張られた弟者の見解。
せめてもの償いにと、自ら復習計画を組み立てる兄者の心情。
それらが、とても苦しい。

その中でも上記に引用した文章は特に好きだ。
言われて納得できるような、身近な言葉だと思う。

一文、一言、この作品全てが胸に突き刺さってくる。
それでも最終的にこの二人は幸せになっている。
それをハッピーエンドと見るか、バッドエンドと見るか。
これはきっと誰も分からないし、分かるのは兄者と弟者だけだと思う。

双子の入れ替えという盛大なトリックと、それゆえに生み出された悲しみの結果。
もう何度も出て来ている言葉だけど、悲しいだけじゃなくて恐怖がある。
いじめられる恐怖、人を陥れているという事に気付く恐怖。
人の中にある黒い物を、全て表現しているような気がした。

流石兄弟が好きだから、というだけでなく
作品全体そのものに強く心を揺さぶられた話でした。

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